技術資料1
視覚障害者誘導ハートビル点字鋲
[すべり安全性評価]
[東京都福祉のまちづくり条例施設整備マニュアル]では、建築物の床材の「すべり評価」として、
C.S.R(Coefficient Skid Resistance = すべり抵抗係数)を用いるよう定めております。
具体的なC.S.R値として誘導基準を定めています。
下足で歩行する部分 |
0.4〜0.9 |
上足で歩行する部分 |
0.35〜0.9 |
素足で利用する部分 |
0.45〜0.9 |
傾斜路部分 |
0.5〜0.9 |
すべり抵抗係数(C.S.R)
商品コード |
仕様 |
乾燥状態 |
湿潤状態 |
JSUT-22・290 |
ステンレスヘアライン(上面平滑) |
0.70 |
0.68 |
JSSNT-22・290 |
ステンレスノンスリップ(上面滑止) |
0.76 |
0.67 |
JSN1T-22・290 |
テンレスヘアライン+樹脂ノンスリップ |
0.76 |
0.67 |
JSN4T-22・290 |
テンレスヘアライン+樹脂ノンスリップ |
0.76 |
0.67 |
JBUT-22・290 |
真鍮ヘアライン(上面平滑) |
0.70 |
0.68 |
JBN1T-22・290 |
真鍮ヘアライン+樹脂ノンスリップ |
0.76 |
0.67 |
JBN4T-22・290 |
真鍮ヘアライン+樹脂ノンスリップ |
0.76 |
0.67 |
JN11T-22・290 |
樹脂上面ノンスリップ |
0.76 |
0.67 |
JN44T-22・290 |
樹脂上面ノンスリップ |
0.76 |
0.67 |
試験方法
JIS A 1454(高分子系張り床材試験方法) 6.12 すべり試験に準じて、すべり片の長手方向
中心線が試験体の長手方向中心線に一致するよう接触させ、試験を行った。
(1)試験条件
乾燥 : 清掃し温度20℃で乾燥した状態
湿潤 : 水道水を400g/uの割合で散布した状態
すべり片 : 硬さ(A形)75、厚さ7oのSBR製
なお、湿潤状態の試験は乾燥状態が終了したのち、乾燥状態と同一試験体の表面を水で十分
洗浄し、すべり試験を行った。
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技術資料3 視覚障害者誘導ハートビル点字鋲 [視認性指標-輝度比]
材 質 |
十分な強度を有し、滑りにくく、歩行性、耐久性、耐摩耗性に優れたものとする。
退色、輝度の低下が少ない素材とする。
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色 彩 |
周囲の色と対比効果が発揮できるようにする。
ブロックの色は原則として黄色とする。
周囲の舗装面とブロックとの輝度比が日中の晴天時において2.0以上確保できる場合は、状況に応じて適切な色を採用できるものとする。
白や薄いグレーの床に黄色のブロックを敷設した場合は見にくい。
ブロック等と床の仕上げとは、少なくとも輝度比2.0以上確保することがのぞましい。
同じ場所で使用するブロックの色は、統一した色を使用する。
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輝度比 |
舗装路面上における誘導用ブロックの視認性を表わす指標として、輝度比を用いる。
それぞれの輝度を輝度計により測定し、以下の式によって算出する。
なお、輝度比1.0以下の場合は逆数で表わす。
輝度比= |
誘導用ブロック輝度(cd/u)
歩道路面(cd/u)
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cd:カンテラ(光度) |
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その他 |
ブロックの突起が小判型のもの(線が短いもの)や、ビス敷きのものは使用しない。 |
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技術資料4 視覚障害者誘導ハートビル点字鋲 [点字鋲本体・脚部の接合強度]
材料および接合部の強度
脚材料の機械的性質および接合部の強度は、表1および表2のとおりです。
表1 脚材料の機械的性質
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0.2%耐力
(N/mm2)
[kg・f/mm2] |
引張強さ
(N/mm2)
[kg・f/mm2] |
伸び
(%) |
絞り
(%) |
<参考>JIS G 4303 SUS304-B |
≧205
[21] |
≧520
[53] |
≧40 |
≧60 |
脚材料:SUS304 Φ6 |
220
[22] |
550
[56] |
50 |
68 |
<参考>JIS G 4303 SUSXM7-B |
≧175
[18] |
≧480
[49] |
≧40 |
≧60 |
脚材料:SUSXM7 Φ6 |
‐ |
508
[52] |
42 |
79 |
注)脚材料としては、SUS304の他入手性を考慮し304にCuを添加して、冷間加工性の向上を
はかったSUSXM7を使用しています。
表2 接合部の強度
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せん断強さ
(N)[kg・f] |
<参考>SUS304 Φ6 材料 |
15,500[1,581] |
SUS304 Φ6 スタッド溶接 |
11,200[1,142] |
SUS304 Φ4 スタッド溶接 |
4,970[ 508] |
<参考>SUSXM7 Φ6 材料 |
14,350[1,463] |
SUSXM7 Φ6 スタッド溶接 |
10,370[1,057] |
注)「せん断強さ」試験方法…アムスラー試験機に脚部を固定し、本体部に圧縮荷重を加え破断 時の荷重を読み取った。
脚直径、長さおよび形状は「強度」「接着面積」など施行後の<抜け・脱落>を考慮したこれまでの経験を活かし、Φ6×L15を標準としています。
接合部の強度は、一般的な基準となっている材料強度の70%以上を確保する溶接方案を採用しています。
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